活動報告
平成19年度事業報告
 
平成19年度のわが国経済は、底堅い個人消費や企業収益に支えられ、14年2月からの戦後最長の景気回復を維持してきた。しかしながら、改正建築基準法施行の影響による住宅建設の減少などから、その足取りは緩やかになっており、そのうえ、サブプライム住宅ローン問題を背景とする米国経済の下振れリスクや金融資本市場の変動、原油・原材料価格の高騰などによる影響が懸念されている。
 一方、富山経済は、業種別にばらつきがあるものの、堅調な設備投資や生産がみられる製造業に支えられ、総じて緩やかに回復してきた。
 このような状況の下、当会は“行動する同友会”として、交流活動を中心に積極的に活動した。新設の5つの委員会を含む15の委員会が各々の活動に取り組んだ。
 
 主な交流活動としては、昆布祭り委員会が、一昨年のとやま昆布祭りに引き続き、8月に、開町400年を間近に控え活気づく高岡市で「たかおか昆布祭り」を開催した。これは、北前船に乗って活躍した先人たちのチャレンジ精神を呼び起こして、富山の更なる活性化を目指すとともに、環日本海交流を深めていくために開催したものである。今回も富山県、高岡市、高岡商工会議所、北陸昆布協会、報道関係各社など各方面の多大なご協力をいただき、盛大に開催することができた。祭りでは、北海道・山形・新潟・金沢・福井・鹿児島・沖縄の7つの経済同友会と交流を深めた。

 環日本海・交流委員会では、経済人の立場から日本海沿岸地域との交流・連携を深め、新たな地域連携の方策について意見を交わすため、10月に「東北三県(青森・秋田・山形)交流ミッション」、3月に「山陰三県(鳥取・島根・山口)交流ミッション」を派遣した。ミッションでは、各経済同友会と経済事情、地域活性化策、交通ネットワークなどについて、各地域が抱える現状と課題について意見を交換した。また、3月に中心市街地活性化の視察に来富された福岡経済同友会とも交流を深めた。さらに、当会から87名をエントリーした金沢での全国経済同友会セミナーや、中央日本地区会議(山梨)においても全国の経済同友会と積極的に交流した。

 次に、主な教育活動としては、教育問題委員会が「伝えよう、“親心”推進月間」を8〜9月に設定し、「携帯版・わが家のきまりカード」を配布、「仕事と子育てとの両立に関する意識調査」を実施した。また、11月に「家族・地域のきずな」フォーラム全国(富山)大会の分科会を担当し、当会の活動報告や経済人の立場から家庭教育に関する意見を発表した。さらに、課外授業講師派遣では9月に延べ100人の講師派遣を達成した。

 主な環境保全活動としては、環境問題委員会が、CO2削減のための物流部門のモーダルシフト事例として、5月に韓国釜山港や博多港などを視察した。また、ブラックイルミネーションやノーマイカーウィークに参加、打ち水大作戦を実施し地球温暖化防止活動に努めた。これらの継続的な取組みが評価され、当会は「とやまストップ温暖化アクト賞(知事賞)」を受賞した。12月の「北東アジア環境パートナーズフォーラムinとやま」では発表を行いその開催に協力した。

 経済人は芸術文化に親しみその教養を高めるべきと、新たに芸術文化活動を展開した。芸術文化小委員会では、県内芸術家の作品を会員企業で展示する「同友会芸術友の会事業」を12月にスタートさせた。また、歌人藤原定家直系の冷泉家時雨亭文庫の冷泉貴美子常務理事による勉強会や、人間国宝美術館の矢部良明館長による2月度定例会を開催し芸術文化に親しんだ。

 主な研究活動としては、地方民間活力委員会は、10月度定例会で、講師に内閣府地方分権推進委員会の宮脇 淳事務局長、パネリストに石井驤齦x山県知事を招き、官民連携をテーマに講演・パネルディスカッションを開催した。また1月には、北部九州三県(長崎・佐賀・福岡)で先進的に取り組まれている官民連携事業を視察した。

 新幹線等対策委員会は、8月に富山県土木部長を招き交通インフラの整備状況についての勉強会を行い、11月に森雅志富山市長と橘慶一郎高岡市長を招き、魅力ある地域づくりについて両市長が描く構想を伺い意見を交した。

 話し言葉委員会は、年末講演会の講師に吉川精一元NHKエグゼクティブ・アナウンサーを招き、日本語のあいまいな表現に込められた日本人特有の優しさや、言葉の変化を認める寛容さなどについて学んだ。

 文化・スポーツ委員会は、勉強会により県内スポーツ界の現状と課題を学ぶとともに、「とやまの美味いもん 経済人の味覚自慢」アンケートを実施し、富山の食文化の研究を進めた。

 同友会経営道場は、森富山市長を講師に招くなど全8回の講義を行い、企業戦略について活発な意見が交わされた。

 提言の作成では、18年度までの2年間の活動のまとめとして、富山活性化委員会が昨年5月に提言「高速交通網による逆ストロー現象を起こすために」を、日本を考える委員会が昨年8月に提言U「国家継続計画『国家財政』」をそれぞれ発表した。

 また、経営・CSR委員会は新しい富山型雇用をテーマとした提言を、話し言葉委員会は言葉と心を考える提言を今後発表する。
 以上のように19年度も積極的に活動を展開し、地域の一員として富山の活性化に取り組んできた。


 


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