平成20年度事業計画

 住宅ローン問題に端を発した金融危機によって米国経済が長期不況に陥るリスクが懸念される中で、原油・原材料価格の価格急騰や急激な円高、政治のねじれ現象等も加わって、わが国経済もまた不透明感を増してきている。業種間の格差はあるものの、製造業を中心として景気は緩やかに推移している富山経済も先行き楽観を許さないものがある。
 このような状況の下、われわれが長年待ちこがれていた東海北陸自動車道はこの7月に完全開通の予定である。東海北陸自動車道の開通を機にその意義を改めて考え、中京地域との交流によって新しい中部圏の姿を求めていきたい。6月には砺波市でその記念シンポジウムを開くことにしている。
 一方、わが国の貿易は米国一辺倒から対岸の中国、台湾や東南アジアにその比重をシフトしつつある。対岸諸国等とのさらなる交流をはかるための当会としての活動について検討していきたい。そのため、今年で30回を迎える当会の海外経済視察は台湾への訪問・視察と同時に交流をはかるものとしたい。
 昨年度は、環日本海・交流委員会が青森・秋田・山形・鳥取・島根・山口へ出かけて、福岡とは来富の際に、今後の交流・提携のあり方について話し合ってきたが、9月に富山で日本海沿岸地域経済同友会サミットを開催する。交流・提携による地域の活性化をはかっていくことは、われわれ同友会の大きな役割のひとつである。今後とも「交流」をキーワードとして活動を展開していきたい。
 また、当会は長年にわたり「教育」を活動のひとつのテーマとしてきたが、今年度から県当局と協力して学校教職員の研修にも取り組んでいきたい。県教育を担っていく教職員と同友会メンバーによる「海外教育事情視察」について検討したい。
 人口減少が続く中で労働力も減少し、そのことが地域経済に大きく影響してくることが懸念される。当会の経営・CSR委員会は「新しい富山型雇用を目指して」の提言を発表する予定であるが、女性、ニートそして高齢者の活躍支援について、人間関係のあたたかい富山という地域にふさわしい富山型の雇用のあり方を求め、それを実践していくための方策を考えたい。
 今年度は新たに地産地消小委員会を新設する。食に対する安全性志向の高まり、近い将来に予想される食料不足の問題に対して、一般企業としての農業経営の参入の可否について研究してみたい。生産者と消費者を結びつけ、食料自給率の向上についても研究する。これは環境への対応の問題でもあり、また、社員の心身の健康増進にも資することができると考えるからである。われわれ一般企業との提携によって、地域農業、その関連産業の活性化の可能性についても検討してみたい。

 さて、当会は昭和36年(1961年)、107名の経済人によって創立されたが、やがて50周年を迎えんとしている。半世紀を振り返り、その歩みの上に立って、当会がこれから進んでいくための長期ビジョンを検討する「50年プロジェクトチーム」をつくり、来年度に組織する50周年記念事業実行委員会につないでいきたい。
 いまや会員数370名となった当会に寄せられる期待はますます大きくなっている。われわれは経済人としての自己研鑽を重ねつつ、これからの期待に応えていかねばならない。
豊かで活力ある富山。それは豊かな心をもち活力あふれる人々と企業が数多く存在しているということではなかろうか。


 
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