令和７年８月会員定例会を８月５日（火）、ホテルグランテラス富山で開催し、１０９名の会員が参加。日本銀行金沢支店長の大川真一郎氏をお招きし「最近の金融経済情勢」と題してご講演いただいた。

　大川氏は、冒頭で足元の世界経済の動向について説明した後、トランプ関税政策に対する各国の交渉状況等についてデータを用いながら説明。政策の影響を、「関税コストの増加による一時的影響と、そのコストを取り戻そうとして値上げに転じる二次的影響に分けて考えるべき。足元の経済情勢は悪くはないが今後は二次的影響が日本の景気、そして北陸企業にも及ぶ可能性がある」との見解を示した。最後に、富山県が推進するウェルビーイングに着目し、「富山には素晴らしい資産が数多くあるが、県民はそれを自慢したがらない控え目な傾向があるように思う。まずは県民自身が富山の良さを自覚することが、富山の経済がさらに発展する上で必要ではないか」と講演を締めくくった。