３月会員定例会を３月５日（水）、オークスカナルパークホテル富山で開催し、日本アイ・ビー・エム㈱　代表取締役社長執行役員の山口明夫氏が「テクノロジーの進化と企業経営」と題して講演した。人財活躍委員会が主管し、会員約１２０名が参加した。

　山口氏は、世界経済は成長基調にある一方で、地政学リスクなどにより不確実性が増している現状に言及。日本では、物価・賃金は上昇傾向にあるが、生産性の低さが依然として課題であり、その克服にはイノベーションと生産性の向上が不可欠であると述べた。続いて、AIの進化と今後可能性についてわかりやすく解説し、実際の企業での活用事例を紹介した上で、テクノロジーの進化を見極めた経営判断をするべきであるとした。さらに、IBMでの取り組みとして、従業員一人ひとりに合わせた学習コンテンツの提供や「IBM Skills Build」、IBM地域DXセンターの設置などによる人材育成と地域共創の推進を紹介した。最後に、量子コンピューターやニューロコンピューターといった次世代コンピューティングの開発も進む中、ラピダスと連携し２ナノ半導体の国産化への挑戦を紹介し、より良い社会と地域社会の共生を目指していると述べ講演を締めくくった。