活動報告
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富山県の更なる発展、飛躍に向けて -新年幹事会-
富山県の更なる発展、飛躍に向けて -新年幹事会-
1月19日(木)、富山電気ビルデイングにおいて新年幹事会を開催し、60名が新年の門出を祝った。
まず、幹事会において、会員の入退会ならびに、糸魚川市大規模火災および熊本県への見舞金贈呈(各10万円)を決議し、第30回全国経済同友会セミナー(仙台大会)の案内を行った。
その後、石井隆一富山県知事を来賓にお迎えして昼食会を開催した。新田副代表幹事から 富山県民会館文化友の会会長として、同館リニューアル記念事業である石井知事の文化講演会の紹介が行われた。
人口の社会増を 久和代表幹事
昨年は、米国トランプ大統領の当選など予想外の出来事が起こった。英国のEU離脱などを控え、世界の流れが変わってきていると感じる。これまでは、米国で言えば自由と民主主義など大きな理念を掲げて進む「理念先行」であった。しかし、個々人の生活に疑問を抱き、足元を見直そうという動きがトランプ氏の当選に結びついたと感じている。大きな振り子が最大の所までいき、今度は反対に振り出したような感じがしており、今後の動向に注視していきたい。
第四次産業革命の動き、人工知能やIoT、自動運転自動車など新分野の技術開発が進んでいる。メリットの一方で、新技術は「1人勝ち」「勝者総取り」になりがち。勝者は一握りで大多数は損を被る可能性がある。特に地方に悪い影響を与えることを懸念しており、落ちこぼれないよう努力しなければいけない。
富山県は求人倍率が1.6倍以上と高く、ある意味、景気がよいと言えるが、慢性的な人手不足とも言える。人口の自然減は仕方がない面があるが、なんとか社会増にしなくてはいけない。男性は社会増に転じたが、女性はまだ社会減が続いており、ここに焦点をあてて、地域活性化委員会が方策を検討している。富山県の施策にも反映されるような内容になればと期待している。引き続き当会活動への皆さまのご協力をお願いしたい。
行政と経済界が一致協力 米原代表幹事
一昨年開業した北陸新幹線は、様々な経済効果をもたらした。新年、多くの経営者が将来の展望を明るく語っており、大変心強く感じた。社会インフラ整備の結果であり、これを活かして、さらなる発展に繋げなくてはいけない。
昨年末、久和代表幹事や石井知事のご尽力により、敦賀~京都間のルートが決定した。敦賀までは平成34年度(2022年度)にできるが、その後の完成が何十年も先ではいけない。今後、各県・地域の政治・経済が連携しまとまって対応する必要がある。バラバラでは完成が遠のく。今年が正念場である。
人口問題など他にも課題は多い。人材確保のためどのような施策をだすのか重要な時局に差し掛かった。行政と経済界が一致協力して、皆さまの知恵を借りて頑張っていきたい。
世界の中で輝く地域に 石井富山県知事
北陸新幹線が開業し、富山県は新しい時代を迎えたと実感している。開業前はストロー現象が心配されたが、それどころか、企業立地や大型商業施設の新設などが続いている。
開業半年を迎えたころ、敦賀以西のルート選定は、敦賀までの工事が終了した6年後という雰囲気だった。しかし、乗客数が、他の新幹線開業では従来利用者の1.5倍程度の伸びに止まるのに対して、北陸は3倍に増加。これでルート選定の雰囲気がすっかり変わった。京都、大阪までの完成が30年後では遅い、北海道新幹線が札幌まで開業する2030年頃までには繋げようとなった。北陸三県が足並みを揃えて、小浜ルートを押したことの意義は大きい。
地方創生の追い風もあり、富山県は絶好のチャンスを迎えている。知事就任時の12年前、新幹線負担金は2,300億円に上っていたが昨年の予算編成で解決した。いよいよ自分がかねて実施したいと考えていることを実現したい。
立山黒部の国際的観光地へのブランド化や、海・富山湾の魅力アピール、富山県立大学の学部学科の拡充、4年生看護大学の創設、ものづくり研究開発機能拡充による県内企業の支援などをしっかり進めていく。
今後、富山県はじめ北陸が、首都圏、近畿圏、中京圏と並び、日本の大ゴールデン回廊の一角をなすよう頑張りたい。美しい自然、多彩な文化、食のおいしさ、ものづくりの伝統など固有の魅力を活かして世界の中で輝く地域としたい。富山経済同友会に結集された方々のご支援、ご協力を引き続きお願いしたい。
乾杯挨拶 塩井副代表幹事
今後の経済見通しは不透明に尽きる。人口減少、少子高齢化が進展する中、個々の企業の対応がより重要となる。
昨年のヘルスケア産業をみると、大人用紙おむつの販売額が、ついに子供用を上回った。このトレンドは深まるばかりであり、われわれ企業人は高齢化社会に役立つ製品、サービスを志向する必要がある。
「創造する経済人 行動する同友会」を指針として、しっかり進んでいきたい。
閉会挨拶 麦野副代表幹事
2016年は、政治、経済、世界で様々なことがあった。金融界では1月のマイナス金利導入があり市場は混乱。まさに想定外の1年で、エコノミストらの経済見通しは全敗であった。
今年の見通しは、不確実性が高い、ボラティリティが高いという点が共通している。世界経済は、前半が「期待先行型」で、後半は欧州等の政治イベントがあり「いろんなことが起きるだろう」というのが共通の見方であった。
共通の見方が一番怖いものであり、われわれ経済人、経営者はこれを乗り越えなければならない。いつの時代にも言われるが、物事の趨勢の本質は何かを常に見つめること、常に現場を尊重し、現場で早く動きをキャッチすることが大切だ。
チェンジするところにはチャンスがある。チャレンジしなければ成果はない。同友会で連携し、お互いを高めって、今年1年を頑張っていきたい。