イノベーションの創出に大学の活用を 富山大学齋藤学長が講演 -6月会員定例会- | 富山経済同友会

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2019.06.17
定例会

イノベーションの創出に大学の活用を 富山大学齋藤学長が講演 -6月会員定例会-

6月会員定例会が6月17日(月)、富山第一ホテルで開催され、富山大学学長の齋藤滋氏が「大学の研究力は地域経済成長の原動力となるか」と題して講演を行った。講演会は地域創生委員会(山野昌道委員長)が主管し、会員約120名が出席した。
齊藤学長ははじめに、日本経済の停滞の要因として大学と企業との連携が不十分であることを理解した国の方針転換により民間企業からの寄附金や研究開発資金の獲得が推進され、これまでは相談程度の連携に過ぎなかった大学と企業の関係が現在ではより密なものになったと述べた。

講師 富山大学学長 齋藤滋 氏

そして、GDPと大学の研究費、論文の数が相関関係にあること、中小企業におけるプロダクト・イノベーションの実現割合もGDPとかなりの相関を示すとし、多くの優良な中小企業のある富山での大学との連携の必要性を説いた。さらに、諸外国に比べ研究力が低迷している現状を打破するために文部科学省が「研究力向上改革2019」を取りまとめたことに触れ、今後、大学と企業との連携は一層深まっていくと語った。
次に、富山大学での取組みとして、産学連携推進センターにおける企業との共同研究の推進をはじめ、「くすりのシリコンバレーTOYAMA」や「とやまアルミコンソーシアム事業」への参画等などを紹介するとともに、将来を見据えた「次に目指すもの」として富山県健康産業プロジェクトの創出を提案、富山大学で取り組んでいる認知症予防の研究に触れたうえで、課題として企業との連携を挙げ、健康寿命の延伸や健康なまちづくり等の実現のためには学官民から産学官民という形にしていく必要があるとした。

最後に、富山県のGDPの向上には地域の連携による新たなイノベーション創出が必要であると強調し、あらためて企業と大学との連携の必要性を訴えて講演を締めくくった。

講演会風景